リウマチ・痛風
リウマチ
関節リウマチは自己免疫疾患の一つで、自分自身の体に免疫反応が起こることにより、関節の内面を覆っている滑膜に炎症が起こり、滑膜に炎症が起こり、滑膜が増殖して周囲の軟骨や骨を溶かし、関節が破壊される病気です。その結果、関節の変形・癒合が起こり、機能障害が現れます。男女比は1:3で女性に多い病気です。発症にいたる詳しい原因は明らかになっていませんが不明ですが、遺伝的要因と環境的要因が組み合わさって発症するものと考えられています。
痛みは全身のどの関節にも生じる可能性があり、特に手首や手指の関節に多く認められます。
関節リウマチの検査には、血液検査やレントゲン・超音波・MRIなどの画像検査を組み合わせて診断します。治療の原則は、薬物療法・リハビリテーション・手術療法で、治療の選択は、病気の重症度・合併症・日常生活の不自由さなどを総合的に判断して行います。
痛風
痛風とは、血液中に溶けきれなくなった尿酸が結晶化し、関節などの組織に沈着し炎症を引き起こす病気のことです。いわゆる痛風発作は、急激な痛みや腫れ、発赤を伴い、痛みで眠れないほどのです。95%は男性で、女性ホルモンには尿酸を排泄する働きがあることから女性は痛風になりにくいと言われています。また、アルコールを全く飲まない方でも、家族性に尿酸が高い方もいます。
発作中は、消炎鎮痛剤を使用し痛み、腫れが落ち着くまで尿酸を下げる治療は始めません。約2週間で腫れが引いた後に尿酸を下げる治療を開始します。必ず発作時に血液検査で尿酸値の測定を行い、尿酸値が7.0mg/dLを超えていれば高尿酸血症と呼びます。7.0mg/dL未満でも、発作時に尿酸が消費され、一過性に低下していることもあります。また、痛風発作が起こっていなくても、尿酸値が8mg/dl以上の場合は動脈硬化を促進し、脳卒中や心臓病、腎不全などの合併症を引き起こすことがあるため、高尿酸血症の治療を行うことが重要です。尿酸値を下げるには、食事療法やアルコール量の制限などのほかに、薬物療法を行います。
血中の尿酸値を下げる薬に、アロプリノール、フェブキソスタット、トロピキソスタットといった尿酸産生抑制薬やベンズブロマロン、プロベネシドなどの尿酸排泄促進薬を使用します。
高尿酸血症は生活習慣病や腎障害の予備軍であり、発作を繰り返すことで着実に進行しますので、治療を継続し、尿酸値が7.0mg/dL未満になるようコントロールすることをお勧めします。